2012年12月2日、山梨県中央高速道路の笹子トンネル内で天井板崩落事故により9人の尊い命が奪われました。医療機関に勤務する臨床工学技士 赤羽輝久氏は、この事故を振り返り、人間が実施する保守点検には限界があると言います。
同時に日本では、原価償却に使用する「耐用年数」という定義を「物理的寿命」と、とらえる一面がある上、インフラが個別に、さらされている環境により変化する「耐用寿命」が、曖昧であったことも事故の原因の一つとしています。この事故から学ばなければいけないのは、インフラ老朽以外にもあるという。
それは「人為的ミス」の介在ですと、赤羽氏はいいます。一時的訓練や、本人の意欲により統制管理が行われたとしても、個々の持つ人格、その日の体調や気分のたわみ、時間の経過による緩み等により、本来の機能を果たせないことが「ヒューマンエラー」として、医療分野、輸送分野などで毎日のように起きているといいます。
赤羽氏は、この「ヒューマンエラー」にフォーカスを当てた取り組みとして、人工知能を社会安全構築のために、開発支援している方です。